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真摯
彼が あたしに
ずっと優しかったとは思わないけど
誠実だったとも思えないけれど
ひとつひとつ その細胞の彩なす証を
言葉や残像で反芻すると
そのすべて すべてだったんだと気付く
音楽を聴きながら
この曲が終わったら忘れよう
なんて生半可な決心してみたりしてね
遊びみたいなものだったけど
一曲一曲 終わるたびに
徐々に薄れてる悲しみ
これが 流転する ってことなんだと
メモリ 消そっかな…
受信メールとかも…
でもわかってる
そんなのできないって それに
なにより記憶を消すことができないなら
そんな努力も意味がないこと

真剣さも誠意もなかったけれど
いまあたしが 落ち着いて言えるのは
あたしが好きだったのは そのすべてで
鼻声も 色白も 犬みたいな仕草も
煙草の匂いも 笑顔も 意外に知的なとこも
彼をつくるすべてのもの
彼が形作るすべての要素を
あんなに傷つけられて
苦しめられたあとでも
好きなんだ
欠点なんて 探せばいくらでも見つかる
彼の考えてることなんかわかりっこない
だけど そのすべてだったの
いくら考えても そのすべてだったの
あたしが落ち着いて考えられるのは
今のところそれだけ
苦しかった気持ちの行き場が
見つかったような気がしてる
これからずっと 忘れることはないけれど
by lilmickey | 2007-02-28 13:22 | Murmur!!!
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